新しい結晶法と具体的テーマ

外部電場印加による複合構造を持つ単結晶の育成 -バルクLiNbO3結晶多層構造の作製-

  1. LiNbO3融液内のイオン種の固液間分配

    LiNbO3融液内のイオン種及びイオン性不純物は、特有の偏析係数、k0、を持って 結晶中に分配される。

  2. 電場のイオン種の輸送及び固液間分配への影響
    結晶成長速度、V、及び、固液間偏析係数、k0 は、電場により、実効成長速度、 VE 及び、kE0 にそれぞれ変換される。


  3. 電場印加によるLiNbO3結晶互層構造の作製
    上式 (b)からわかるように、電場の影響を受けた偏析係数は、電場項、qE、により、負から 正までの値を取りうる。 成長速度、V、と電場による逆方向への移動速度が等しくなった点で(V = q*E)で、 分配に関して漸近線を持つ。この電場の値、q*Eは、イオン種によって異なる値を持つので、 電場の大きさを変化させることにより複数のイオン性不純物の固液間分配を制御し、不純物濃度の違いによる 互層構造が作製できる。
    ­­>Core-clad structure imbedded in NLO device